歯周病と白血病の治療

歯周病と白血病の治療

現在、急性骨髄性白血病の治療は抗がん剤でがん化した細胞を減少させることが第一選択であります。この治療の副作用としては正常な白血球細胞も減少して免疫が機能しなくなるということがあります。従って、また抗がん剤の治療により唾液の分泌も減少しますので口の中の歯周病菌は爆発的に増殖します。その菌が歯周ポケットの内面の傷ついた粘膜から毛細血管の中へ入り込み、敗血症を起こす可能性もあるのです。

歯と歯肉の隙間を歯周ポケットと言いますが、これが5ミリの深さの人は28本歯があると仮定すると、全てもポケット内の潰瘍の表面積は、手のひらほどになります。

手のひらが潰瘍で血だらけの状態を想像してください。それを細菌がいっぱい繁殖している腐った水の中に血だらけの手のひらを浸していることと同じなのであります。そんな状況で白血球がなくなり免疫が機能しなくなったらとんでもないことになります。歯周病菌を退治するために抗菌剤(抗生物質)を使用しますが、ここで問題なのが薬剤耐性菌であります。抗生剤が効かない場合、全身に細菌がそして死亡します。

薬剤耐性(Antimicrobial Resistance: AMR)について

菌とは目で見ることはできない小さな生物です。一つの細胞しかないので単細胞生物と呼ばれます。細菌は栄養源さえあれば自分と同じ細菌を複製して増えていくことができます。人の体に侵入して病気を起こす有害な細菌もいます。一方で人の生活に有用な細菌も存在します(納豆菌など)。人の体には多くの種類の細菌がいて、皮膚の表面や腸の中の環境を保っています。ヒトに病気を起こすことがある細菌として、大腸菌、黄色ブドウ球菌、結核菌などが知られています。抗菌薬(抗生剤、抗生物質)は細菌を退治するための薬です。抗菌薬が効かない、もしくは効きにくくなった細菌のことを薬剤耐性菌といいます。これまでなら効くはずの抗菌薬が効かなくなると、感染症の治療が難しくなるだけでなく、手術の時や抗がん剤治療で免疫が低下したときの感染予防など、さまざまな医療が困難になります。      AMR臨床リファレンスセンター

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